宝石物語 日常のストーリー


問診

 

宝石物語

麻美は、普段はおしゃれが好きなのに、この数日は指輪をするにも気が重く感じています。

 

なかなか良くならないので、今日は近くの病院で診察を受けることにしました。

 

「先生、どうも調子がよくないんです」

 

「どのようにですか」

 

「何か、精神的なものなのか、体が関係しているのか、よくわからないんです」

 

「ほう・・・」

 

「今朝もなかなか起きれなくて、30分以上布団の中から出られないんです」

 

「そうですか・・」

 

「夜もなかなか寝付けないんです」

 

「はい」

 

「昨日は夜10時頃に眠くなって布団に入ったんですけれど布団に入ると目が冴えてくるんです、それで、また起きてしばらくテレビを見ていたら眠くなったので布団に入ってもやっぱりだめなんです」

 

「うん・・」

 

「それと、普段もときどき体が重く感じるときがあるんです」

 

「・・・」

 

「例えば、お友だちと話をしているときにも急にだるくなったりすることもあるんです」

 

「なるほど」

 

「先生、何が悪いんでしょうか」

 

「ひとつ分かりました、あなたは目がよくないですね」

 

「目ですか・・」

 

「えぇ、外の看板には”動物病院”と書いてあるはずです」

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